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lepto's blog

未来予想図07

      2020/08/13

遠い未来のことを想像して書きます。

21世紀半ば、AIの知能が全人類の知能を超えるというシンギュラリティが訪れ、AI革命が起きた。AI革命の2年半後にはさらに大きな革命となった、生命革命が起こり人類は事実上、寿命というものから解放された。

生命革命の次はわずか3ヶ月とか1週間ごとに立て続けに革命的な出来事が起きた。地球上にコンピュータを動かすもとになるエネルギー源が尽きる少し前まで革命は続き、エネルギー源が完全になくなる前に、次なるエネルギー源を求めて人類の子孫は宇宙へ旅立って行った。

増えすぎた人口は肉体を持たず情報体として存続を図るという、人類の生命体としての存在自体を昇華させることで解決が図られたが、肉体を持ち続けたいと願う人も多かったためそのような人たちは地球外へ移住するという選択をすることになったのだ。

光速を超える移動手段を手に入れた人類は次々と他星系へ進出していき、版図を広げていったため、人類発祥の地である地球は残りの資源が僅かな、忘れられた存在になりかけていた。

地球を忘れてはいけない存在と認識する勢力もあったため、それらからの支援を受けつつ、地球は聖地巡礼の最終目的地と自らを設定し、里帰りしてくる人たちを出迎えることを主な仕事とするようになっていった。

私は今、普段は肉体を持たず、必要な時だけ実体化するという半情報生命体として生きている。いつでもどこへでも瞬時に移動することが出来るため、住所というものの存在意義はほとんど失われているが、一応、所属は人類発祥の地である地球にしている。

しばらく前は地球への聖地巡礼が流行となったため多くの肉体を持つ人たちが、月にある転送ゲートをくぐってやってきたが、今は落ち着いてきたため、元のように訪れる人はまばらな状態だ。

地球や月、太陽、銀河に散らばる星々などを観察しながら過ごす日々が続くのだと思う。太陽が活動を終えるまで数億年か数十億年の時間があるが、そんな永遠とも思える時間を過ごすことになるのだろうか。

太陽が活動を終えたら、本当に地球は忘れられた存在になるかもしれない。膨大な資料だけが残っている、データだけのものになるのだろう。今は肉体を持つ人類の子孫も存在しているが、数百億年単位の時が流れると宇宙そのものの寿命が来るかもしれない。そうすると存在できるのは情報だけを他宇宙に移転できるモノのみになるだろう。

遥か未来のことを思索しつつ眠っているかのような静かな時を過ごしている。

 

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