未来予想図04
2024/11/02
将来の夢を想像して書き綴ります。
2032年、早期退職して10年が過ぎ、私も還暦を迎えることになった。早期退職した直後はゆっくりしたくて特に何もせず過ごす日も多かったが、徐々に退屈になってきて趣味に没頭する時間が長くなっていったことを覚えている。
小説の執筆である。アイデアをまとめて文章にするのは時間のかかるものだったが、時間はたっぷりとあったので徐々にまとまっていき、やがて本1冊分の分量まで書き進めることが出来た。そこで小説の投稿サイトに投稿し世間の反応を見てみることにした。
最初の反応は薄いものであったが、好意的な感想をくれる人も居てささやかながら満足感を得ることが出来た。その後もゆっくりとしたペースではあるものの続編を書いては投稿していった。最初の投稿から5年が経ち、5巻目を描き終えた頃、最初の作品が口コミで広がって好評を博し書籍化できることとなり大いに喜んだことは今でも記憶に新しい。
その後も1年に1冊のペースで書くことが出来て、10年経った今、10冊目で最終巻としようと思っている。続編も書籍化されゆっくりとしたペースではあるものの徐々に発行部数を伸ばしているようだ。最初は紙の書籍で発売されてたが、その後電子媒体でも買うことが出来るようになっていて、累計では結構な部数となっているらしく映像化の話が持ち上がってきたのには正直驚いた。
最初アニメ化され、次に映画化が決まった。立て続けに映像化されたおかげで書籍も一気に売り上げを伸ばし、私のふところも暖かくなったのが早期退職して収入の少ない身には非常にありがたいことだった。映画は一作でとりあえず終わりのようだが、アニメは続編が出たり、最終話まで映像化してくれそうな勢いだ。
自分の描いた作品を映像化されたものを見るのはこそばゆい感覚もあるが、もともと自分が面白いと思って書いたものなので映像作品になっても面白い。また、自分では気づかなかった点が映像化されていたりして興味深いものだ。
この調子で最終巻を書き上げたいと思う。自分が読んで面白いものを書いたので、時々1巻から順に読み返すということもしている。私には唯一無二のものなので、本も映像作品も取り揃えて大事にしている。かかわってくださった多くの人に支えられて代表作と言われる作品が出来上がったことは感謝に次ぐ感謝である。私がこの世を去っても作品は残る。このような幸せな境遇に巡り合えて大きな幸福感を味わっている。
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