止まった時間、動き始めた時間
2020/08/27
私は2011年の2月に病気で入院しました。
約2か月半で退院し、仕事も休みはじめてからちょうど半年で復帰し、働き始めましたが、最初の頃は薬の種類も量も多く、頭はぼんやりとしていました。
徐々に薬の種類や量が減って行き、それと共にぼんやりとした状態から抜け出していったのですが、それでも退院から4~5年間のことはあまり良く覚えていません。
時間が止まったかのような感じで、気が付いたら、数年が経っていたという感じです。家族でもいろいろなところへ遊びに行ったりしたのですが、どうにも記憶が薄れてしまっていて思い出せません。
その後は病休をとったり、休職してから復職をしたりを2回繰り返したことは覚えています。自分の時間を生きているという実感はあまりなかったように思います。2回目の休職は1年を超えるものだったのですが、その最初の方は割とゆっくりと先のことの心配もせず、のんびりと過ごせたと思います。幸せな日々だったと思います。ですが、最後のほうは仕事に復帰するか、いっそのこと退職するかで悩んで、結局、復職を目指すことにしたので、入院以前と同じ、暗いトンネルをくぐり続ける様な気分でした。
そもそも、前職についた2年目くらいからはずっと体調不良だったので、時間が止まっていたのは前職についていた間すべてだったとも言えます。20年間、暗いトンネルをくぐり続けていたようなものです。
前職につく前にウルティマオンラインというゲームをしていたのですが、仕事についてからは遊ぶことが無くなってしまいました。それから20年が経って退職しようか、というときになって思い出したようにアカウントを復活させてログインし、ぼちぼちと遊んでいます。前職に就いている間とUO(ウルティマオンライン)をしていない間がちょうど重なっていてUO的には20年間、止まっていた状態でした。
止まった時間がUOのアカウントと共に動き始めたのです。体内の時間は20年間が過ぎているので前職に就職した時の20代後半の体から、40代後半の体になっていますが、気分的には20年間が全く無かったかのような気分でUOの画面を眺めています。システムが更新されているのでいろいろと変わっているところもありますし、多くのことを忘れてしまっていたのでいろいろと調べたり思い出すのに時間はかかりましたが、非常に懐かしく、UOの世界は私を出迎えてくれているので、感動すら覚えています。
今、やっと自分の時間を生きている気がします。仕事に関する不安や緊張などから解放され、毎日がゆったりとしています。ぼんやり過ごすだけでは物足りなくなってきたので、小説の加筆・訂正をしたり続きの構想を練ったりしています。また、撮りためた写真を写真ACに投稿してみたりもしています。小説も投稿できる形に出来上がったら、カクヨムに投稿しようと思っています。最初の構想からしたらもう、10年近く経ってしまっているので、もうそろそろ、形にしたいと思っています。
動き始めた時間の瞬間瞬間を噛みしめながら過ごしています。
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